NAQUYO-平安京の幻視宇宙-KYOTO STEAM in collaboration with MUTEK.JP

NAQUYO 2020年度 アーカイブ

NAQUYO#2 オンライントークプログラム
「平安京の音宇宙を想像する-文学と美術史料から探るサウンドスケープ-」

平安時代、平安京に住む人たちはどのような音を耳にし、それをどういった心情で受け止めていたのでしょうか。NAQUYO#2では、京都芸術大学(旧名称 京都造形芸術大学)歴史遺産学科の協力を得て、平安時代の書物・絵巻物等に記された平安京の音風景に関する考察を行うとともに、音楽学者の中川真氏、サウンドアーティストの長屋和哉氏を迎えて、文化研究と最新音楽技術の融合の可能性に迫ります。

開催日時

2020年12月19 日(土) 14:00~16:00

会場

オンライン開催(Zoomウェビナー)

内容

イントロ-NAQUYOプロジェクトについて-
「天」からよむ平安京の音(『枕草子』等から)
「ヒト」からよむ平安京の音(『小右記』『御堂関白記』「扇面古写経」等から)
「モノ」からよむ平安京の音(『伴大納言絵詞』『長谷雄草子』から)
アウトロ-NAQUYOプロジェクトの今後の予定-

出演

中川 真(音楽学者、大阪市立大学都市研究プラザ特任教授)
長屋 和哉(サウンドアーティスト)
仲 隆裕(京都芸術大学(旧名称 京都造形芸術大学)歴史遺産学科学科長兼教授)
谷崎 テトラ(放送作家、KYOTO STEAM-世界文化交流祭-実行委員会チーフディレクター)
京都芸術大学(旧名称 京都造形芸術大学)歴史遺産学科学生の皆さん ほか

  • 仲 隆裕(なか たかひろ)

    庭園文化史研究、文化財庭園を中心とする遺跡の保存修復・整備に取り組む。文化庁文化審議会文化財分科会第三専門調査会委員(名勝委員会)。著書に『京都の庭園―遺跡にみる京都の庭園』(京都市文化財ブックス第5集、1990)、『庭園史をあるく―日本・ヨーロッパ編』(分担執筆、昭和堂、1998)、『夢窓疎石』(分担執筆、春秋社、2012)等、主な設計・計画等に「史跡名勝平等院庭園州浜整備実施設計・施工指導」(京都府宇治市)、「旧上野家庭園保存修復」(京都府舞鶴市)、「シェーンブルン宮殿内石庭保存整備」(オーストリア)等。

NAQUYO #1 オンラインTALK&LIVE 「平安京の幻視宇宙」

映像提供:DOMMUNE

平安京の幻視宇宙とは何か?世界的に活躍するサウンドアーティストの長屋和哉氏、サウンドスケープ研究の先駆者・音楽学者の中川真氏を迎えて、平安京当時のサウンドスケープを当時の文献などを参考に掘り起こし、平安京の都市思想がもつ現代的な意味について考察することを通して、プロジェクトが目指すものを明らかにします。

開催日時

2020年10月22日(木)19:00~23:00

会場

ライブストリーミングサイト&スタジオ SUPER DOMMUNE

内容

19:00~21:00 トーク 「平安京の幻視宇宙とは何か?」

司会・進行 : 谷崎 テトラ(放送作家/KYOTO STEAM -世界文化交流祭- 実行委員会チーフディレクター)
出演 : 中川 真(音楽学者)、長屋 和哉(サウンドアーティスト)、宇川 直宏(SUPER DOMMNUNE主宰)ほか

21:00~23:00 ライブ「平安京の幻視宇宙」

出演 : Kazuya Nagaya/Junichi Akagawa/machìna

  • 宇川 直宏(うかわ なおひろ)

    1968年生まれ。現在美術家。映像作家、グラフィックデザイナー、VJ、文筆家、京都造形芸術大学教授など、極めて多岐にわたる領域に活動を広げる。2009年に個人で開局したライヴストリーミング兼チャンネル「DOMMUNE」は、世界中のDJ、クリエイターから熱狂的な支持を受け続け、開局10周年となる2019年11月に“最前衛”テクノロジーと共に渋谷PARCOへ移転。SUPER DOMMUNE tuned by au 5Gとして進化を遂げた。2012年より文化庁メディア芸術祭審査員(3年間)、2015年高松メディアアート祭ゼネラル・ディレクター、同年アルスエレクトロニカのサウンドアート部門審査員も務める。


メンバー

谷崎 テトラ(放送作家/KYOTO STEAM -世界文化交流祭- 実行委員会チーフディレクター)
長屋 和哉(サウンドアーティスト)
岩波 秀一郎(MUTEK.JP)
竹川 潤一(MUTEK.JP)
赤川 純一(オーディオビジュアルアーティスト)

  • MUTEK.JP

    MUTEK.JPは、デジタル・クリエイティビティ、電子音楽、オーディオ・ビジュアルアートの創造性の開発、文化芸術活動の普及を目的とした、国際的に名高い芸術文化活動を行う団体。1999年にカナダ・モントリオールからスタートした“MUTEK”は、文化芸術に関わる才能豊かな人材の発掘・育成をサポートし、常に新しいアイデアやコンテンツの創出支援をコンセプトに掲げ、自由で実験的な表現の場を提供するクリエイティブプラットフォームを構築している。
    カナダ・モントリオールのMUTEKでは、世界各地から毎年約3万人以上の来場者が訪れ、現在ではモントリオールのほか、メキシコシティー、バルセロナ、ブエノスアイレス、ドバイ、サンフランシスコ、そして東京と、世界7ヶ国で開催される、国際的な大きなフェスティバルへと成長と発展を続けている。日本では、アジア唯一の展開として2016年にMUTEK Japan を設立し、多種多様なプログラムを通じて、様々なアーティスト・クリエーターと交流するクリエイティブ・コミュニティの機会を創出している。

  • 谷崎 テトラ(たにざき てとら)

    環境・平和・アートをテーマにしたメディアの企画構成・プロデュースを行う。価値観の転換(パラダイムシフト)や、持続可能社会の実現(ワールドシフト)の発信者&アーティストとしての活動は多岐に渡る。アースデイ東京などの環境アクションの立ち上げや、国連地球サミット(RIO+20)など国際会議のNGO参加、SDGs、ピースデー(国際平和デー)などへの社会提言・メディア発信に関わるなど、持続可能な社会システムに関して深い知見と実践の経験を持つ。世界のコミュニティを取材し、共同体デザイン、アート教育の事例研究、カルチュアルクリエイティブス(文化創造者)や先住民から学ぶディープエコロジーの思想により、未来のデザインのための智恵を伝え、地域や現場に生かす仕事をしている。YouTube「テトラノオト」で持続可能性や創造性についての動画ブログを毎日更新している。

  • 長屋 和哉(ながや かずや)

    これまでに12枚のアンビエントアルバムをリリース(2020年現在)。
    初期の3枚「うつほ」「千の熊野」「魂は空に 魄は地に」は修験の聖地・吉野を拠点に制作された吉野3部作で、極限まで音を削り込んだ静寂の余韻を特徴としている。ストイックで凛と張りつめた気配が漂うアルバム群。その後、八ヶ岳に拠点を移し、「シークレットライム」「すべての美しい闇のために」「イリュミナシオン/冥王星」「サレントガーデン」「光の響き」「Microscope of Heraclitus」をリリース。日本、スペイン、ドイツ、イタリアのレーベルより多数のアルバムやEPをリリースする。
    MUTEK JP、MUTEKモントリール、MUTEKメキシコ、TodaysArt、Gamma Festivalなどの国内公演、ヨーロッパを中心とした海外公演に多数参加。その他、パリコレでファッションデザイナーIris Van Herpenと共演。白百合女子大学でサウンドスケープを教える。

  • 中川 真(なかがわ しん)

    アジアの民族音楽、サウンドスケープ、アーツマネジメントを研究するかたわら、「現代アートの森」芸術監督(2000-2008)、楽舞劇『桃太郎』芸術監督(2001-2008)、船場アートカフェディレクター(2004-2013)を歴任。著書『平安京 音の宇宙』でサントリー学芸賞、京都音楽賞、小泉文夫音楽賞、現代音楽の活動で京都府文化賞、アーツマネジメントの成果で日本都市計画家協会賞特別賞、ゆめづくりまちづくり賞(共同)を受賞。他に『サウンドアートのトポス』『アートの力』、小説『サワサワ』などの著作がある。ガムラン演奏家としても国内外で活動し、インドネシア政府外務省文化交流表彰(2007)、総領事表彰(2017)を受ける。近年は社会包摂型アートの実践に注力。令和2年度に京都市が実施した新型コロナウイルス感染症拡大による芸術家等の活動状況調査では、その発案から調査設計・分析に協力するなど、京都市の文化行政にも深く関わる。大阪市立大学都市研究プラザ特任教授、インドネシア芸術大学、チュラロンコン大学(タイ)客員教授。

  • 赤川 純一(あかがわ じゅんいち)

    オーディオビジュアルアーティスト・Ableton認定トレーナー。2010年から2013年までベルリンを拠点に活動し、現在は京都在住。Ableton Liveとmax for live、またopenFrameworksやtouchdesigner等を用い舞台作品のリアルタイム演出やインタラクティブな体験システムの設計から実装を行う。これまで日本、ドイツ、オランダ、イスラエル、中国など国内外で公演を行い、身体、映像、音を基調としたダンス作品”Figure”では横浜ダンスコレクションEX2014にてイスラエル テルアビブ-ヤフォ・横浜文化交流賞を受賞。2017年にHz-recordsよりフルアルバム“Consistency Test”、2018年にはShrine.jpより“Dice from the Window”をリリース。2019年に文化庁メディア芸術祭とMUTEK.JPのコラボレーションイベント、2020年にはMUTEK Montrealに出演。