学問の〈根・音・ね〉


活動分野の異なる参画者が、対話を重ねながら、それぞれの専門分野の原点にある「問い」から現在に至るまでの歴史と、その連鎖を仮想空間等で可視化することを試みるプロジェクト。その道のりを振り返る公開振返り会を公開します。
専門性が高まれば矮小化する学術の世界。自らがどの流れを汲んでどこへ向かうのかを改めて確認し可視化することで、新しい思考を拓くことを試みます。「世界とは何か」、「物質とは何か」、「自分とは何か」。根本の問いから紡ぎ出された山のような問いの歴史と連関を、多分野の専門家が結集して徹底的に議論し、歴史のうちに今の自分の立ち位置を確認したいと考えます。多彩な参画者とともに9月から継続してきた勉強会を振り返り、「問い」の連なりを体感できる何かを発表します。

参画者募集や事業の詳細は以下のページをご確認ください。
https://www.cpier.info/gakumon-ne-ne-ne

開催日時

2022年1月29日(土)14時~16時

会場

京都市京セラ美術館講演室

参加対象

どなたでも

料金

無料(事前予約優先)

申込

2021年11月2日(月)より以下のサイトにて受付開始。
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/026hqj3yg8y11.html

申込期間

2021年11月2日~2022年1月28日

定員

50名

出演者・参画者

ファシリテーター 宮野 公樹(学問論、大学論)
参画者 手塚 愛子(現代美術家)
知久 宗洸(表千家茶道講師)
青羽 悠(小説家)
梅野 星歩(庭師)
木村 峻輔(医師・薬剤師)
澤崎 賢一(アーティスト・映像作家)
平川 美夏(生命誌研究者)
薬師川 千晴(画家・美術家)
米澤 高志(禅宗僧侶)

共同事業者

京都大学学際融合教育研究推進センター、京都大学創立125周年記念

協力

一般社団法人STEAM Association


  • ファシリテーター

    宮野 公樹 (みやの なおき)

    京都大学学際融合教育研究推進センター准教授

    学問論、大学論、(かつては金属組織学、ナノテクノロジー)。総長学事補佐、文部科学省学術調査官の業務経験も。国際高等研究所客員研究員も兼任する他、2021年5月一般社団法人STEAM Associationを設立し代表理事に。日本イノベーション学会理事。2008年日本金属学会論文賞等の学術系の他、2019年内閣府主催第一回日本イノベーション大賞の受賞も。前著「学問からの手紙—時代に流されない思考—」(小学館)は2019年京大生協にて一般書売上第一位。2021年2月発刊の近著「問いの立て方」(ちくま新書)は既に第三刷。

  • 参画者

    手塚 愛子 (てづか あいこ)

    現代美術家

    2001年武蔵野美術大学大学院油画コース修了。2005年京都市立芸術大学大学院油画領域博士(後期)課程修了。2010年五島記念文化賞美術新人賞により渡英。その後文化庁新進芸術家海外研修制度により渡独。織られたものを解きほぐす作品を1997年より開始し、歴史上の造形物を引用、編集しながら新たな構造体を作り出す、独自の手法により制作を続ける。現在ベルリン在住。近年の展覧会は東京都現代美術館、福岡市美術館、国立新美術館、兵庫県立美術館、豊田市美術館、テキスタイル博物館(オランダ)、ヨハン・ヤコブ美術館(スイス)、韓国国立現代美術館、美術工芸博物館(ドイツ、ハンブルク)など多数。

  • 参画者

    知久 宗洸 (ちく そうこう)

    表千家茶道講師

    2000年日本体育大学に入学するも違和感を覚え退学。HONDAディーラに入社後、叩き上げでJaguar Land Rover, Ferrari, Audi等の外資系車業界にて20年間練り歩き、受付嬢、経理総務、登録業務、サービスアドバイザー、サービスマネージャー、トレーナー、お客様相談室の室長を努め、最後は、リージョナルマネージャーに従事。2020年明治大学にてMBA取得。ジャパンホームベイキングスクール 講師。日本サービスマナー協会 認定講師。ガソリンエンジン整備士。現在は、家業であるお茶の世界を世界に発信すべく、新たな事業を立ち上げ世界展開を狙う。

  • 参画者

    青羽 悠 (あおば ゆう)

    小説家

    2016年、初めて執筆した『星に願いを、そして手を。』(集英社)が第29回小説すばる新人賞を歴代最年少受賞し、16歳で小説家としてデビュー。京都大学総合人間学部に進学し、勉学に励みながら、文芸誌で作品を発表している。最新刊は『凪に溺れる』(PHP研究所)。

  • 参画者

    梅野 星歩 (うめの せいほ)

    庭師

    株式会社梅鉢園 代表取締役社長。京都成章高等学校卒業後庭師を目指し、南九州大学園芸学部造園学科に進学。卒業後は京都に戻り、造園会社に勤務しながら修業を積む。独立後、株式会社梅鉢園を設立。京都や近畿、東海エリアを中心に庭造りを行う。1級造園技能士、2級造園施工管理技士。京都景観フォーラムエリアマネージャー、京都市文化財マネージャー、京都府建築士会会員、竹文化振興協会会員などを務める。著書に「京都庭師のフィロソフィー」(アリカ出版)。

  • 参画者

    木村 峻輔 (きむら しゅんすけ)

    医師/薬剤師

    福岡県福岡市出身。京都大学大学院医学研究科医学専攻博士課程。研究テーマは医師の志望動機の説明不可能性。好きな哲学者はトマス・ネーゲル。趣味は書道と将棋。子どもの頃からの憧れの棋士は羽生善治九段。

  • 参画者

    澤崎 賢一 (さわざき けんいち)

    アーティスト/映像作家

    京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程修了。一般社団法人リビング・モンタージュ代表理事。映像メディアを活かした学際的活用の基盤となるプラットフォーム「暮らしのモンタージュ」を企画・運営。主にアジア・アフリカでフィールド調査を行う人類学者や農学者らの協力のもと、彼らの活動を「余白」も含め記録した映像制作を行い、独自の創造性を追求している。近年の代表作として、可変的な映像作品『#まなざしのかたち』(2021年)がある。フランスの庭師ジル・クレマンの活動を記録した長編ドキュメンタリー映画『動いている庭』(2016年)は「第8回恵比寿映像祭」(恵比寿ガーデンシネマ、2016年)にて初公開、その後国内外の劇場で公開された。

  • 参画者

    平川 美夏 (ひらかわ みか)

    生命誌研究者

    専門は、バイオインフォマティクス によるゲノム生物学。博士(理学)。日本科学技術情報センター、科学技術振興事業団(現・科学技術振興機構)で、日本のヒトゲノムプロジェクトの始動を支援。2001年京都大学化学研究所バイオインフォマティクス センター研究員としてKEGGデータベース開発に参加。2011年より、JT生命誌研究館(大阪府高槻市)に勤務し、「表現を通して生きものを考えるセクター」のチーフとして、ゲノム生物学の視点からを生命科学の「知」を日常の生きる「知恵」として共有する表現活動を行なっている。

  • 参画者

    薬師川 千晴 (やくしがわ ちはる)

    画家/美術家

    2011年京都精華大学芸術学部造形学科洋画コース卒業。2013年京都精華大学院芸術研究科博士前期課程芸術専攻修了。油絵具やテンペラ、デカルコマニー技法などを用いて、絵画自体の再考を行う。近年の主な展覧会に、2018年「絵具の引力」(Gallery PARC/京都)、2021年「VOCA展2021 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」(上野の森美術館/東京)、「Yakushigawa Chiharu Solo Exhibition」(画廊くにまつ青山/東京)、「soft territory かかわりのあわい」(滋賀県立美術館)等。2019年滋賀県次世代文化賞受賞。

  • 参画者

    米澤 高志 (よねざわ こうし)

    曹洞宗僧侶

    小学校4年生で出家。幼少より剣道、茶道に親しむ。剣道で、インターハイや国民体育大会にも出場し、現在五段。駒澤大学仏教学部卒業後、曹洞宗大本山 総持寺(神奈川県横浜市)にて修行。その後、曹洞宗仏徳山 興聖寺(京都府宇治市)の専門僧堂(僧侶が住職の資格を得るために一定期間修行する研修機関)にて修行をつんだ後、現在、曹洞宗完龍寺(京都府長岡京市)にて、日々の禅行に励む。